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2012年11月19日 (月)

対岸の火事?...

昨日の続き......

             

まあ狂犬病という病気は人獣共通感染症、そして...

「最も致死率が高い病気」として後天性免疫不全症候群(エイズ)とならんでギネス・世界記録にも記録されている。

※Wikipediaより引用

まあ発症してしまえばそれで死を待つしか殆ど方法はない。

唯一生存している、コウモリに咬まれ発症した当時15歳の少女。

ミルウォーキー・プロトコル(Milwaukee protocol)と言う治療法で治療が行われ、世界で始めて狂犬病ワクチン未接種で発症し治癒できた唯一の例。

それ以外は...

予防接種を受けていた5名以外、発症して助かった例は無い...

                  

講習会の内容に戻します...

フィリピン帰国後発症例

.水を飲もうとすると受け付けないような感じで息苦しくなる。

.風に当たると辛いので避けながら歩いていると言って、来院した60代男性。

.発熱、咳、鼻汁

⇒投薬で症状改善せず。

検査⇒脱水のみのため、補液、制吐剤投与後帰宅

翌日通院

.虫が観える等の幻覚症状が出現

.水が恐くて触れない

.空調の風や人がそばを通る動きだけででも非常に不快感を持つ

.興奮状態

やはり人間でもかなり暴れてしまうようです、看護師などを蹴る...つばを吐きつける...痙攣などなど...

もはや人間では無くなってしまうのでしょうか?
脳組織を破壊され続け、その終焉に向かって...

                     

                       

入院翌日、家族からの情報で、滞在中手をかまれたかも知れないと。

その時点での病院への受診や、曝露後予防が無かったと思われると...

                 

その提供された情報と、症状を元に狂犬病を疑い⇒検体を検査して狂犬病確定。

                 

                           

海外などで狂犬病の疑いのある犬等にかまれたら...

.すぐに水と石けんで傷口を洗い流す。

.エタノールやヨード液で消毒する。

.出来るだけ速やかに医療機関を受診して、予防処置を受ける。

.破傷風予防も大事です。

曝露後予防接種は。

WHO方式、狂犬病免疫グロブリン使用(日本では未承認)。

1回目、出来るだけ当日(0日とする)

2回目、3日

3回目、7日

4回目、14日

5回目、28日

の5回の、ワクチン1㎣接種を行います。

                                 

そして日本独自の(笑)接種方法、ここでもガラパゴス化があるな...

日本方式

1回目、出来るだけ当日(0日とする)

2回目、3日

3回目、7日

4回目、14日

5回目、30日

6回目、90日

の6回の、ワクチン1㎣接種を行います。

必ず渡航中に予防処置を開始してください。

しかし...

実は、狂犬病免疫グロブリン...

高価で品薄状態、途上国でも手に入りづらいとか...

狂犬病免疫グロブリン、日本ではまず手に入らない、と言うか...

承認していないので、販売及び人間に使用できないと言うこと。

                                

これは厚生労働省の怠慢としか言いようがない、まさに対岸の火事としか観ていないのだろう。

                         

今日はこの辺で...

お後が宜しいようで...

             

                   

狂犬病なんてよそ事だと思う人も、身近なことだと思う人も                        

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