対岸の火事?...
昨日の続き......
まあ狂犬病という病気は人獣共通感染症、そして...
「最も致死率が高い病気」として後天性免疫不全症候群(エイズ)とならんでギネス・世界記録にも記録されている。
※Wikipediaより引用
まあ発症してしまえばそれで死を待つしか殆ど方法はない。
唯一生存している、コウモリに咬まれ発症した当時15歳の少女。
ミルウォーキー・プロトコル(Milwaukee protocol)と言う治療法で治療が行われ、世界で始めて狂犬病ワクチン未接種で発症し治癒できた唯一の例。
それ以外は...
予防接種を受けていた5名以外、発症して助かった例は無い...
講習会の内容に戻します...
フィリピン帰国後発症例
.水を飲もうとすると受け付けないような感じで息苦しくなる。
.風に当たると辛いので避けながら歩いていると言って、来院した60代男性。
.発熱、咳、鼻汁
⇒投薬で症状改善せず。
検査⇒脱水のみのため、補液、制吐剤投与後帰宅
翌日通院
.虫が観える等の幻覚症状が出現
.水が恐くて触れない
.空調の風や人がそばを通る動きだけででも非常に不快感を持つ
.興奮状態
やはり人間でもかなり暴れてしまうようです、看護師などを蹴る...つばを吐きつける...痙攣などなど...
もはや人間では無くなってしまうのでしょうか?
脳組織を破壊され続け、その終焉に向かって...
入院翌日、家族からの情報で、滞在中手をかまれたかも知れないと。
その時点での病院への受診や、曝露後予防が無かったと思われると...
その提供された情報と、症状を元に狂犬病を疑い⇒検体を検査して狂犬病確定。
海外などで狂犬病の疑いのある犬等にかまれたら...
.すぐに水と石けんで傷口を洗い流す。
.エタノールやヨード液で消毒する。
.出来るだけ速やかに医療機関を受診して、予防処置を受ける。
.破傷風予防も大事です。
曝露後予防接種は。
WHO方式、狂犬病免疫グロブリン使用(日本では未承認)。
1回目、出来るだけ当日(0日とする)
2回目、3日
3回目、7日
4回目、14日
5回目、28日
の5回の、ワクチン1㎣接種を行います。
そして日本独自の(笑)接種方法、ここでもガラパゴス化があるな...
日本方式
1回目、出来るだけ当日(0日とする)
2回目、3日
3回目、7日
4回目、14日
5回目、30日
6回目、90日
の6回の、ワクチン1㎣接種を行います。
必ず渡航中に予防処置を開始してください。
しかし...
高価で品薄状態、途上国でも手に入りづらいとか...
狂犬病免疫グロブリン、日本ではまず手に入らない、と言うか...
承認していないので、販売及び人間に使用できないと言うこと。
これは厚生労働省の怠慢としか言いようがない、まさに対岸の火事としか観ていないのだろう。
今日はこの辺で...
お後が宜しいようで...
狂犬病なんてよそ事だと思う人も、身近なことだと思う人も
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